まえがき

ドキュメント処理セクションで、ドキュメント処理用の構成を作成したり編集したりすることができます。この構成は、各種のリソース (スキャナ、フォルダ、DocuWare Printer) で行うことができます。

ファイルキャビネットにドキュメントを保存するには、1 つ以上の処理構成が必要になります。こうした構成では、ドキュメントの保管先ファイルキャビネットを指定し、インデックス作成用の設定を行い、メタデータファイルや電子署名の追加に関する詳細を定義します。処理構成がない場合、デフォルトの文書トレイ以外の場所にドキュメントを保存することはできません (ファイルキャビネットには保管できません)。

スキャナを使用して、フォルダまたはプリンターから DocuWare にドキュメントを保存するには、DocuWare Desktop Apps が必要になります。

ドキュメント処理の設定領域で作業中に複数の接続を設定した場合、特定の条件下では、アクティブな接続が現在使用しているシステムに変更されます。たとえば、Desktop Apps でユーザーがシステム X とシステム Y の 2 つの接続を設定している場合、システム X の接続がアクティブになります。ユーザーがシステムYにログオンしてドキュメント処理を開いた場合、サンプルドキュメントを含む既存または新規の構成を開くと、接続は自動的にシステムYに変更されます。

電子請求書のインポート

DocuWare では、電子請求書を修正の必要がない形式でインポートして処理することができます。その際、請求データが読み取られ、ドキュメントが自動的に保存されます。

この動作は、XML 形式のメタデータを持つ電子請求書でも機能します。

サポートされている標準

電子請求書をインポートすると、DocuWare によって XML 形式の請求書データが読み取られ、メタデータとして表示されます。これらのデータは、インポート時に DocuWare によって読み取られます。

電子請求書では、以下の国別標準がサポートされています。

  • XRechnung (ドイツ)
    この標準は、ドイツの E-Invoicing Act と EU 指令 2014/55/EU に従い、ドイツ連邦当局との請求書交換に適用されます。

  • ZUGFeRD 1.0-2.3 (ドイツ)
    この標準は、PDF に埋め込まれた XML ファイルを指定し、XML データを読みやすくするための標準です。

  • FacturX (フランス)
    この標準は、ZUGFeRD 標準のフランス版にあたる標準で、内容は同じです。

背景:欧州連合の電子請求書交換の場合、EN 16931 標準により、電子請求書に含まれている必要がある内容と電子請求書で許可されるデータモデルが規定されています。この標準に従い、電子請求書を構造化されたデータ (XML ファイルなど) として送信することも、XML データが埋め込まれた PDF ファイルとして送信することもできます。DocuWare は、XML 構文 UBL (Universal Business Language) と CII (UN/CEFACT/Cross Industry Invoice) で提供される 2 つのデータモデルをサポートしています。

  • FatturaPA (イタリア)
    DocuWare は、イタリアの FatturaPA 標準もサポートしています。この標準は、EN 16931 標準には準拠していません。
    イタリアでは、PAdES、XAdES、またはCAdES規格に準拠した適格電子署名でXML請求書に署名することも法的要件となっています。

    DocuWareバージョン7.11では、文書を表示する際に、イタリアの電子請求書のFattura PAにおける3つの署名タイプすべてをCAdESでサポートするようになりました。

DocuWare では、PDF 形式の請求書と同様の読みやすいバージョンでビューアに請求書が表示されるため、純粋な XML 形式の電子請求データのコード化された表現を処理する必要はありません。

  • DIAN(コロンビア)
    コロンビアの税務・関税当局DIAN(Dirección de Impuestos y Aduanas Nacionales)が規定する規格です。インボイスは通常2つのファイル(XMLとPDF)で構成されています。PDFファイルはXMLファイルとは別に保存し、必要に応じてクリップしたり、リンクしたりして、ビューアーにも表示させることができます。

電子請求書用のインポート構成を作成する

DocuWare 構成の [ドキュメント処理] 領域で、電子請求書用の構成を作成することができます。各構成は、メタデータが埋め込まれたサンプルの PDF ファイル (ZUGFeRD 標準に準拠した PDF ファイルなど) またはサンプルの XML ファイル (XRechnung 標準に準拠した XML ファイルなど) をベースとしています。

サンプルの電子請求書の構造化 XML データは、目的の DocuWare インデックスフィールドに簡単に割り当てることができるような形式で表示されます。データを詳細に割り当てる方法は、それぞれの用途によって異なります。

監査に対応したアーカイブ

DocuWare では、修正の必要がない形式で電子請求書を保存することができます。電子請求書は変更されずに保存されるため、監査の担当者が判読できる形式で表示することができます。また、電子請求書を追跡してインデックスを作成することができます。これを行うには、ドキュメント/請求書の番号のインデックスを作成したり、顧客/サプライヤーの名前と合計のインデックスを作成したりします。

いずれの場合も、国税当局の要件に考慮する必要があります。